診療情報管理士は、カルテ管理や統計資料を作成する仕事です。
基本的に、大学病院や総合病院など患者数の多い大病院に従事しています。
パソコンの前でデータを入力する仕事がメインであり、コツコツデータ処理をすることが得意な人に向いています。
ちなみにカルテ管理とは、カルテや検査内容を整理してデータベースに登録することをいいます。
担当医師によって書かれたカルテや検査記録に関して記入漏れや誤りがないかどうかをチェックし、国際的に共通する区分に従い、患者に関する情報を登録することになります。
登録したら終わりというわけではなく、登録後も患者のプライバシーや個人情報が守られるよう、データを適切に管理分析することが求められます。
診療情報管理士には、サマリーや点検報告書の作成という仕事もあります。
サマリーとは退院する時に作成する患者の病歴や経過などについてまとめた文章のことを指し、作成していない医師がいる場合に催促するのも仕事です。
また、点検報告書とはサマリーの作成率や他のデータなどをもとに作成する資料のことを指します。
そして、来院した患者のがんに関する情報を登録したり、解析したりするがん登録も、診療情報管理士の重要な仕事です。
がん登録したデータは、都道府県単位でまとめられ、全国規模のデータベースに入ります。
最終的には、国全体でのがんの実態の把握や国家規模のがん対策用のデータとして使われます。
こちらのデータもカルテ同様、プライバシーにしっかり配慮して管理することが求められます。